【タイヤの種類】構造や役割の違い、性能を踏まえた選び方のポイント
自分の車両や用途に合ったタイヤをちゃんと選べていますか。タイヤと言っても、冬のシーズンに最適なスタッドレスタイヤ、パンクに強いランフラットタイヤなど種類が豊富で、メーカーも多岐に渡るため、どのタイヤを購入すれば良いか悩んでしまうものです。タイヤは車両と路面を繋ぐ重要な部品で、選び方を間違えると本来の走行性能が発揮できなかったり、燃費や乗り心地が悪化するので注意が必要です。そこで、タイヤの種類や構造、性能についてご説明し、タイヤの選び方をご紹介していきます。
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目次
【シーズン別】タイヤの種類
一般的にタイヤはシーズン別に分類され、主にサマータイヤ、スタッドレスタイヤ、オールシーズンタイヤの3種類があります。では実際に各種類のタイヤはどのような特徴があるのかご説明していきます。
サマータイヤ(夏タイヤ)・ノーマルタイヤ
サマータイヤ(夏用)とは、一般的なノーマルタイヤのことを指します。例えば、新車に標準装備されているのはノーマルタイヤです。スタッドレスタイヤ(冬用)と区別するために、サマータイヤと呼ばれていますが、夏専用のタイヤというわけではありません。雪があまり降らない地域では通年サマータイヤを使うことができます。
スタッドレスタイヤ
スタッドレスタイヤとは、車が積雪や凍結した路面を走行するために開発された冬専用のタイヤです。一般的にタイヤの材質であるゴムは低温で固くなりますが、スタッドレスタイヤは低温でも柔らかさを維持できるように特殊なゴムを使用しています。そのため、低温でもゴムが路面に密着し、高いグリップ力を発揮します。
オールシーズンタイヤ
オールシーズンタイヤとは、ノーマルタイヤとスタッドレスタイヤの特徴を合わせたタイヤです。しかし、雪道ではスタッドレスタイヤほど高い性能を持っていないので注意してください。
実際に、JAFが実施した圧雪路と氷盤路における制動距離テストでは、時速40kmの場合、オールシーズンタイヤはスタッドレスタイヤよりも5.0m以上も制動距離が延びています。以上からも、スタッドレスタイヤと同じように走行するのは危険と言えるでしょう。
【参考画像】
https://jaf.or.jp/common/kuruma-qa/category-construction/subcategory-supplies/faq090
【構造・機能別】タイヤの種類
安心安全にドライブを楽しむために、車両と路面を繋ぐタイヤには様々な機能が備わっています。また、実現したい機能に応じて構造にも違いがあります。では実際にどのような機能を持ったタイヤがあるのか、そしてどのような構造の違いがあるのかを見ていきましょう。
オールテレーンタイヤ
オールテレーンタイヤとは、舗装路から悪路まで幅広い路面に対応したタイヤです。舗装路では高い安定性や静粛性を実現して、走りにくい泥んこのマッド路面や砂利道のダート路面では高い走破性を兼ね備えています。
このような特徴を持ったオールテレーンタイヤは、SUV車両にぴったりでよく装着されます。ただし、燃費性能や雪道での走行性能は高くないので注意が必要です。
シーリングタイヤ
シーリングタイヤとは、トレッド面(路面に接する面)に刺さった異物の穴を自動的に塞いでエア漏れを防ぐタイヤです。ただし、穴を塞げるのはトレッド面の直径5mm以内のものに限ります。また、サイドウォール(側面)は通常のタイヤと同様に異物が刺さって穴があけばパンクしてしまいます。
ランフラットタイヤ
ランフラットタイヤとは、シーリングタイヤと似た特徴を持っており、パンクしても所定の速度で一定距離を走行できるタイヤです。通常のタイヤよりも硬くすることで、空気がゼロになってもタイヤの構造を維持して走行できるようになっています。ただし、ランフラットタイヤは、通常のタイヤよりも硬く、路面からの衝撃を受けやすいので乗り心地が少し劣ります。
エコタイヤ
エコタイヤは、燃費性能に優れたタイヤです。燃費を上げるために、タイヤの軽量化や転がり抵抗の最小限化など様々な工夫がされています。一般的に転がり抵抗を低減すると、タイヤのグリップ力が低下してしまいますが、エコタイヤはその課題を克服して高いグリップ力も兼ね備えています。
コンフォートタイヤ
コンフォートタイヤは、高い静粛性や操作性を実現した乗り心地を重視したタイヤです。高い静粛性を実現するために、通常のタイヤよりも溝を細かくしたり、タイヤ裏に音を吸収してくれるスポンジを入れたり様々な工夫がされています。一般的に高級車に多く装着されています。
スポーツタイヤ
スポーツタイヤとは、直進の安定性やドライ性能などを重視した、より走りを楽しみたい方向けのタイヤです。加速やコーナリングなどにおいては、車の性能はもちろんのこと、ドライバーの運転技術も向上させてくれる特徴を持っています。
専用タイヤ(SUV・ミニバンなど)
SUV専用タイヤとは、高い耐久性と優れた静粛性、高い操作性を兼ね備えたタイヤです。SUV車両は車高が高くて車体が重いため、カーブなどでタイヤに多くの負荷がかかります。その負荷にも耐えられる構造で作られています。
ミニバン専用タイヤとは、ミニバン特有の偏摩耗を抑えることができるタイヤになります。ミニバンは背が高いためカーブ時は車体が傾き、タイヤの外側だけ早く削れていきます。こうした偏摩耗に対応できるように、タイヤの外側と内側で溝の形状や材質を変えるなどの工夫がされています。
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タイヤ構造の違い
タイヤは一見どれも同じ作りに見えますが、実際は構造が大きく異なります。タイヤの構造には、主にラジアル構造とバイアス構造の2種類があります。では実際にそれぞれどのような構造なのか、違いは何かについて解説していきます。
ラジアル構造
ラジアル構造とは、タイヤの骨組みにあたるカーカスがタイヤの中心から放射状に配置された構造を指します。タイヤ内部に補強層としてベルトが入っているので、地面に接するトレッド面の強度が高い特徴があります。
バイアス構造
バイアス構造とは、タイヤの骨組みであるカーカスが斜めに配置された構造を指します。クッション性に優れており、乗り心地がよいという特徴があります。
ラジアル構造とバイアス構造の違い
主な違いは、タイヤの骨組みであるカーカスの配置方法です。ラジアル構想は放射状に配置し、タイヤ内部からベルトで締め付けることで耐摩耗性などの向上につながります。バイアス構造とは複数の斜め構造のカーカスを重ねることで、高い耐久性や耐衝撃性を実現しています。
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タイヤの主な性能と特徴、タイヤ選びはここをチェック
タイヤの種類が豊富で、どのタイヤを選べばよいのか迷ってしまうでしょう。タイヤを選ぶ際の重要なポイントは、タイヤの走行性能をチェックすることです。ここでは代表的なタイヤの性能と特徴について解説していきます。
燃費性能
燃費性能とは、走行できる距離の効率性を指しています。燃費性の高いタイヤとは、日本の自動車タイヤ協会の認証を受けた「低燃費タイヤ」、通称「エコタイヤ」と呼ばれています。エコタイヤは、トレッド面(地面の接地面)のデザインや素材を工夫して、転がり抵抗を低減させることで燃費を向上させています。デメリットは転がり抵抗を低減させているため、タイヤが路面に食いつく力であるグリップ力が低いことです。
静粛性能
静粛性能とは、走行中に生じる異音や衝撃を抑え、静かで乗り心地の良い快適なドライブを実現できる能力を指しています。静粛性能が高いタイヤは、一般的に「プレミアムタイヤ」と呼ばれ、高級車によく装着されます。デメリットはタイヤの価格が高いこと、タイヤサイズが大きいため交換にかかる費用が高くなることです。
グリップ性能
グリップ性能とは、ドライバーの思うように走る・曲がる・止まるなどの動作が安定的にできる性能を指しています。特に走行時の安定感を重視するスポーツカーによく装着されています。グリップ性能の高いタイヤは、主にスポーツタイヤと呼ばれ、濡れた路面でも安心してドライブすることができます。デメリットは静粛性や燃費性が低いことです。
まとめ
主にタイヤの種類や構造、選ぶ際のポイントについて解説しました。
シーズン別、機能別にタイヤの種類や特徴をしっかり押さえておき、走行性能を基準にタイヤを選んでいきましょう。自分のライフスタイルにあったタイヤを選べるので、よりドライブが楽しくなります。
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そのまま取り付け予約もできて、あっという間にタイヤ交換予約ができちゃいます。タイヤ代や工賃、廃タイヤ処分料などの明細も見られるので、「いくらかかるか分からなくて不安…」という心配もありません。
現在、一級自動車整備士(整備士歴10年)として整備工場に勤務。専門学校卒業後、輸入車ディーラーに整備士として勤務、6年間で3社を経験。その他、「国家二級ガソリン自動車整備士」「国家二級ディーゼル自動車整備士」「アーク溶接」「低圧電気取扱者」の資格を保有。