タイヤのベストな収納場所は?寿命を縮める保管場所や便利グッズも紹介
「タイヤを交換したが、スタッドレスタイヤをどこに収納しよう」「次シーズンにも使えるよう、寿命が短くならない収納方法を知りたい」といった悩みを抱える方も少なく無いかもしれません。タイヤは大きさも重さもそれなりにあるため、収納方法に困るという声も聞かれます。
この記事では、タイヤをコンパクトに収納する方法を解説します。タイヤの寿命を縮める保管方法や、保管前のお手入れについても解説しました。
ご自宅の状況に合わせて、最適なタイヤ収納方法を見つけるヒントとしてください。
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目次
タイヤの収納で避けた方が良い場所
タイヤは頑丈に見えますが、実はとてもデリケートです。収納の際も、ちょっとした配慮を心がけましょう。保管場所をひと工夫するだけで、タイヤの寿命が変わります。
タイヤの収納にふさわしくない場所を、4つ解説します。
直射日光が当たる場所
タイヤは約5割がゴムでできています。ゴムは日光に弱い性質があるため、直射日光が当たる場所への収納は避けましょう。
日にさらされた輪ゴムが細くなり、劣化して切れやすくなっているのを見たことがある方も多いでしょう。ゴムは日光に含まれる紫外線や放射線、オゾンと化学反応し、分子レベルで切断され、やがて亀裂として表面にまで到達します。
日光が当たる場所に収納したい場合は、ブルーシートやタイヤカバーで日差しを遮るのがおすすめです。
雨・雪にさらされる場所
タイヤは「天然ゴム」「合成ゴム」という2種類のゴムで作られています。2種類のうち、合成ゴムは水分に弱い性質を持つため、雨が当たる場所への保管も適していません。
合成ゴムは長いあいだ水分に触れると、ゴム表面がベタベタになる「加水分解」という変化が起きてしまうからです。
タイヤを収納する際は、雨や雪が当たらない場所を選んでください。また湿気が多すぎる場所も避けた方が安心です。
化学物質や油分が多い場所
タイヤのゴムは水分にも弱いのですが、油分にも弱い性質を持っています。油分は浸透性が高いため、表面からゴム分子間にまで入り込み、ゴムの分子結合を破壊します。どんなに頑丈なゴムも、内部から破壊されては劣化してしまいます。
同様に化学物質が多い場所も避けてください。
「そもそも物置に油や化学物質がない」と油断してはいけません。タイヤの艶だしワックスや洗剤の残りも影響する場合があります。タイヤを収納する前に、油分・化学物質はしっかり除去するよう心がけましょう。
室外機や電気器具が近い場所
直射日光が当たらなくても、エアコン室外機そばは避けたい収納場所です。エアコンの室外機からは「オゾン」という物質が放出されているためです。オゾンは太陽光にも含まれる物質で、やはりゴムと化学反応を起こし劣化の原因となります。
また電気器具の近くは火花が起き、タイヤにうつる恐れもあります。室外機やコンセント、バッテリーなどの近くへの収納も控えましょう。
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タイヤに最適な収納場所
「そこもダメ、ここもダメ」と収納にNGな場所ばかり言われても、ではタイヤはどこにしまえば良いのかと困ってしまう人も多いでしょう。
タイヤの収納に適している場所を、4つ紹介します。
屋外物置
屋外の物置は直射日光も雨もふせげる、タイヤ収納にピッタリの場所です。タイヤの寿命を短くする要素からタイヤを守れるため、良い状態で長く保管できます。
物置に収納する場合は、タイヤが入るサイズの物置を用意しましょう。タイヤの直径(外径)目安は、インチごとに以下のとおりです。
インチ | 外径目安 |
---|---|
13 | 約50~62cm |
14 | 約52~66cm |
15 | 約53~71cm |
16 | 約54~80cm |
17 | 約55~80cm |
18 | 約58~80cm |
中・大型物置であればタイヤ収納も可能ですが、ガーデン用品などを収納する小型物置にはタイヤが入らない場合もあります。
ガレージ
ガレージもタイヤ保管に適した場所です。直射日光や雨が当たらない、奥の方に収納しましょう。風通しも良いため、湿気がこもることも防げます。
ガレージにタイヤを保管する場合は、保管方法に気を付けましょう。コンクリートや砂利の上に直置きすると、タイヤが傷む原因となるためです。「ダンボールや木製・プラスチックパレットを敷く」「タイヤ保管ラックを利用する」などの一工夫が必要です。
タイヤ保管サービス
自動車整備工場やカー用品店などでは、シーズンオフタイヤの保管サービスを行っている場合があります。自宅にタイヤを置く場所がない、物置やガレージがないといった方におすすめです。タイヤに合った環境とプロの管理下で保管してもらえるため、安心して預けられます。
ただし有料サービスとなる点に注意しましょう。保管料金は4か月~半年で8,000~10,000円とするショップが多いようです。タイヤのサイズやショップによって、料金が異なる場合もあります。
レンタル倉庫(トランクルーム)
トランクルームとも呼ばれるレンタル倉庫を借りる方法もあります。レンタル倉庫は、大きさや立地、設備などによって費用が変動します。1.5畳分のスペースで月額3,000~5,000円、2畳で6,000~10,000円が相場です。
タイヤ以外にもカーグッズや趣味の道具、シーズンオフの衣類なども保管できるため、荷物の多い方におすすめです。
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タイヤにやさしい収納の仕方
タイヤは重量があるため、置き方によっては歪みや変形が起きるおそれがあります。次のシーズンも安心して使うために、正しいタイヤの収納方法を押さえておきましょう。
ホイール付きタイヤなら横置き
ホイールが付いたままのタイヤを収納する際は、横置き(平積み)がおすすめです。縦に置くと、地面に接した部分にタイヤとホイールの重量が集中し歪みの原因となるためです。
平らで安定した地面に積み上げて収納しましょう。
地面とタイヤの間にダンボールやベニヤ板を挟むと、地面からの湿気がタイヤに伝わるのを防げます。
タイヤのみなら縦置き
ホイールが付いていないタイヤを収納する場合は、縦置きがおすすめです。横置きすると一番下のタイヤに重量が集中し、サイドウォールを傷めてしまいます。また変形するおそれもあるため、縦に収納しましょう。
定期的な「ローテーション」も忘れずに
タイヤの収納後は、数か月に1度「ローテーション」するとより良い状態で保管できます。ローテーションとは、タイヤ位置の入れ替え作業です。
横置きの場合は、タイヤを積む順番を入れ替えます。とくに一番下にあったタイヤは、上の方に持ってきましょう。
縦置きの場合は、タイヤを回転させます。重心がかかる位置を変えることで、タイヤのゆがみを防ぎます。
これは便利!アイディアが光るタイヤ収納術
タイヤの収納は、場所ややり方に悩みがちです。ただ、アイディア次第では便利・快適・使いやすいタイヤ収納が叶うのも事実。
真似したいアイディアが満載のタイヤ収納例を紹介します。
スチールラックで収納容量もアップ!
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市販のスチールラックをタイヤ収納に活用した事例です。大きめのタイヤやホイール付きタイヤは下段に納め、上段は小物収納にするとスペースを有効活用できます。
タイヤラックでコンパクトに収納!
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タイヤの収納用につくられたタイヤラックを使うと、ガレージや物置の隅にコンパクトにフィットさせられます。耐荷重も十分あり、2段目に載せておいても倒れる心配はありません。
ガレージに専用スペースを確保!
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「タイヤは丸いので、収まりが良くない」と悩む方には、専用スペースの確保がおすすめです。DIYで簡易的な囲いをつくるだけでも、隅にピタッと収納できます。
タイヤ収納庫をDIY!
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こちらは木枠と波板を使い、ピッタリサイズの収納庫を手作りした例です。波板を側面全体に張っているため、風雨があたる心配がありません。
布団圧縮袋でタイヤ収納!
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こちらは布団圧縮袋をタイヤ収納に利用した例です。布団圧縮袋は丈夫な上に大きいので、タイヤ収納にも最適!空気を抜く際は、「タイヤをしっかり乾かしてから」がポイントです。
タイヤを収納する前にやっておきたいひと手間
外したタイヤをそのまま収納する人も多いでしょう。しかし、収納前にひと手間かけてあげるとタイヤは長持ちするようになります。
タイヤの寿命を伸ばすためにも、紹介する手順を取り入れてみてください。
タイヤ全体を水洗いする
まず、タイヤをきれいに洗いましょう。タイヤには砂や泥のほか、油分や化学物質も付着しているからです。タイヤを汚れたまま保管すると劣化しやすくなり、カビが生える場合もあります。
タイヤは水洗いで十分ですが、ガンコな汚れには薄めた中性洗剤を使いましょう。汚れをきれいに流したら、水洗い完了です。
タイヤの溝に詰まった異物を取り除く
タイヤの溝をチェックし、異物があれば取り除いておきます。細かい溝をきれいにするには、マイナスドライバーやラジオペンチが便利です。
釘が刺さっているのを見つけたら、すぐに整備工場に修理を依頼しましょう。自分で無理に抜くと穴から空気が漏れ、パンク状態になってしまいます。
タイヤを十分に乾かす
洗って異物を取り除いたタイヤは、収納前にしっかり乾かします。夏場なら半日程度、冬場は1~1日半ほどは風通しの良い場所に置いておくと乾きます。
このときも直射日光や雨が当たる場所は避けてください。
タイヤの空気を少しだけ抜く
最後に、タイヤの空気を少しだけ抜きます。空気がパンパンに詰まっていると保管中にゴム全体に圧力がかかり続けることになり、硬化が早まるからです。
タイヤについているエアーバルブ(空気の注入口)を外し、中央の棒を押し込むと空気が抜けます。
空気の抜きすぎを防ぐため、空気圧を測るエアーゲージで計測しながら抜くのがおすすめです。エアーゲージはカー用品店などで購入できるほか、ガソリンスタンドや洗車場にも備えつけられています。
タイヤ収納に便利なグッズ
タイヤはそのまま置いておくこともできますが、収納グッズを利用すると保管時の快適性・利便性がアップします。
タイヤ収納におすすめのグッズを5つ紹介します。
タイヤラック
タイヤラックは、タイヤの保管専用につくられた棚です。軽自動車用のタイヤからSUV・大型車用のタイヤまで載せられるよう、さまざまなサイズで販売されています。
2段式のラックや省スペース使用など、バリエーションも豊富です。収納場所に合わせて選んでみてください。
タイヤカバー
タイヤカバーは、タイヤをすっぽり覆える保護カバーです。4本まとめて収納できるカバーと、タイヤを1本ずつ入れられるタイプとがあります。
防水、紫外線カット機能が付いた高性能カバーで保護すれば、日が当たる屋外でもタイヤを保管できます。カラーバリエーションも豊富なので、好みに合うカバーを見つけましょう。
ダンボール
大き目のダンボールも、タイヤ収納に欠かせないアイテムです。地面とタイヤの間や、タイヤとタイヤの間に挟み、傷の防止に使えます。
タイヤをダンボールで挟みPPバンドで結束すると、持ち運びにも便利です。
大きなビニール袋
大きくて丈夫なビニール袋は、タイヤカバーの代用品として利用できます。外してもらったタイヤを持ち帰る際、タイヤの汚れが車内に付着するのを防ぐためにも便利です。
ホームセンターや100円ショップで購入できる、90~120リットル袋がタイヤにピッタリです。
タイヤ盗難防止ワイヤー
屋内や鍵付きの物置以外の場所にタイヤを収納している方は、盗難対策も講じておきましょう。盗難防止ワイヤー、盗難防止チェーンが便利です。
タイヤ4本を結束して施錠できるタイプや、無理に動かそうとすると大音量で警報がなるタイプなど、さまざまな商品が販売されています。
格安タイヤの購入ならタイヤ流通センターがおすすめ
「取り外したタイヤを、来シーズンも使うか迷っている」「そろそろ寿命だし、保管するほどでもないかも」、そう思ったら新しいタイヤに買い替えを検討しても良いかもしれません。溝が十分にあり、ゴムが硬化していないタイヤなら、安心して車に乗れます。
タイヤの購入なら、タイヤ流通センターにご相談ください。タイヤ流通センターは全国にネットワークを持つタイヤ専門店です。国内有名ブランドからお手頃なアジアンタイヤまで、どんなタイヤでも独自の流通ルートで格安にご用意します。
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まとめ
タイヤは直射日光や雨・雪が当たらず、風通しの良い場所で保管します。タイヤラックやタイヤカバーなど、収納用の便利グッズを使うと保管スペースもとりません。また収納する前には水洗い・異物の除去・乾燥のひと手間をかけてあげましょう。きちんとメンテナンスすれば、その分タイヤも長持ちしてくれます。
交換と同時にタイヤの購入が必要な場合は、お手頃価格でブランドタイヤが手に入るタイヤ流通センターがおすすめです。知識豊富なプロスタッフが、乗り方や好みに合ったタイヤをご提案します。
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現在、一級自動車整備士(整備士歴10年)として整備工場に勤務。専門学校卒業後、輸入車ディーラーに整備士として勤務、6年間で3社を経験。その他、「国家二級ガソリン自動車整備士」「国家二級ディーゼル自動車整備士」「アーク溶接」「低圧電気取扱者」の資格を保有。