タイヤ交換でのトラブル事例をご紹介!【自分で交換・業者に依頼ケース別】

タイヤは車が走行する上で、とても重要なパーツです。タイヤが交換時期を迎えた時に交換しないと、安全な走行に支障をきたしてしまいます。知識があり工具が揃っていれば自分でタイヤ交換ができますが、多くの方は業者に依頼するでしょう。自分でする場合と業者に依頼する場合のどちらもトラブルが起こる可能性があります。

そこで今回は、タイヤ交換のタイミングや起こりやすいトラブルなどについて解説します。タイヤ交換は知識と技術が必要です。タイヤが交換時期を迎えたら早めに安全な交換作業を行い、タイヤ交換の際のトラブルを防ぎましょう。

タイヤ交換のタイミングはいつ?


タイヤは消耗品なので交換時期がきますが、適切な交換タイミングはいつでしょうか。ここでは、タイヤ交換のタイミングについて4パターン解説していきます。日頃からタイヤのチェックを行い、ベストタイミングで交換しましょう。

車の走行距離が3万~5万kmくらい

新品タイヤ装着時から、車の走行距離が3万~5万kmぐらいになったら交換時期の目安です。自動車のタイヤは乗り方にもよりますが、5,000km走行すると1mm摩耗するといわれています。メーカーや種類により異なりますが、新品タイヤは溝が約8mmあり、道路運送車両法の保安基準で定められている磨耗限度値の1.6mmに到達するタイミングが計算上で約3,2000km走行となります。

運転者の乗り方や車の使用頻度により磨耗具合が変わるので、約3万~5万km走行で交換時期を迎えると考えておきましょう。
走行距離の多い方や使用頻度が多い方は、32,000kmより前に寿命を迎える可能性があるので、定期的にタイヤをチェックしましょう。

<※参考:一般社団法人 日本自動車タイヤ協会:タイヤ関連法令(抜粋)>

前回の交換から3~5年経過したら

前回の交換から3~5年経過したタイヤも交換も目安となります。タイヤは主にゴムでできているので、紫外線や熱、雨風などにより年数が経てば必ず劣化します。タイヤが劣化すると柔軟性が徐々に低下していきます。タイヤの柔軟性が失われると、グリップ力の低下によるスリップや制動距離が延びるといった不具合が出てきます。

走行距離や車の使用頻度が少ない方は、タイヤの残り溝が残っていることが多く、「まだ使える」と思う方も多いですが劣化は進んでいます。新品タイヤを装着してから3~5年が経過したら寿命と考え、早めの交換を検討しましょう。

タイヤの状態が悪くなったら

先程述べたように、タイヤは年数と共に劣化していきます。タイヤが劣化してくると、ゴムが固くなったり、サイドウォールにひび割れが発生します。そのまま放置し走行を続けると、バーストやパンクといったトラブルの原因となります。

また、タイヤは走行中常に回転しているため地面との摩擦により摩耗していきます。直進・カーブ・停止などを繰り返すことでタイヤの凸凹したトレッド部が摩耗していきます。道路には異物が落ちていたり、道路状況が常に良いという訳ではないのでタイヤのトレッド部が欠けてしまうことがあります。欠けてしまうとタイヤの性能がしっかり発揮できなくなってしまいます。
このように、タイヤの状況が悪くなったら早めにタイヤ交換を行いましょう。

寒冷地では季節ごとに

寒冷地では、季節ごとのタイヤ交換が必須です。特に冬場は、スタッドレスタイヤ無しでは走行が不可能となってしまいます。夏場はノーマルタイヤで問題ありませんが、冬場になったら確実にスタッドレスタイヤに交換しましょう。スタッドレスタイヤは乾燥路面に弱く、降雨時にはスリップしやすくなるので季節ごとのタイヤ交換はとても重要です。

タイヤ交換のタイミングについてこちらの記事も参考にしてみてください

新車タイヤの寿命は何年?チェックする方法や寿命を延ばすための方法

タイヤ交換で起こりやすいトラブル:自分で交換する場合


タイヤ交換は知識や技術、工具や設備などが必要になります。また、タイヤ交換は危険と隣り合わせでもあるのです。
では、自分で交換する場合のタイヤ交換では、どのようなトラブルが起こりやすいのか見ていきましょう。

タイヤが外れる

自分でタイヤ交換をした時に起こりやすいトラブルの代表が「脱輪」です。
国土交通省の発表によると車輪脱落事故は平成14年4月以降、令和3年3月末までに925件発生しています。表から分かるように、この事故は11月~3月に集中しており、スタッドレスタイヤ交換後の1ヶ月以内に多く発生する傾向にあります。
※参考:国土交通省<脱輪事故件数>

タイヤが外れる原因の多くは、ホイールナットを規定トルクで締め付けていないなどの技術的な点です。知識や技術が欠けていたり、確認をしっかり行っていないなどにより走行中に脱輪事故を起こしてしまうのです。脱輪は走行不能になるだけでなく、外れたタイヤが他の車や人、周辺施設などに当たってしまい大事故になることもある危険なトラブルなのです。

ジャッキアップがうまくいかない

タイヤ交換をする場合は、車をジャッキアップする必要があります。ジャッキアップする時にはいくつかの注意点があり、守らなければ事故に繋がる危険性があります。

  • ジャッキアップポイントでジャッキアップする
  • 平面な地面の場所でジャッキアップする
  • 車輪止めを使用する
  • パーキングに入れ、サイドブレーキをかける

上記のような注意点を守らなければ、作業中に車が落下したり、ジャッキアップ中に車が動いてしまうといった原因になります。ジャッキアップに車が落下してしまい、体の一部が下敷きになるといった事故が実際に起こっています。

車をジャッキアップする時は、細心の注意を払い、知識と技術を身につけた後で作業することが重要です。

タイヤ周りの部品の破損

ホイールナットの締め付けトルクを知らなかったり、力任せにタイヤ交換を行うと、タイヤ周りの部品を破損・損傷させてしまう可能性があります。タイヤ周りの部品の破損原因の一例を紹介します。

  • 不適合なホイールナットを使用、ホイールナットの締め過ぎによる破損・損傷
  • ボルトのネジ山が潰れる、ボルトが折れる、ボルトが伸びる
  • タイヤ交換時にホイールが傷付く、タイヤが傷付く・損傷する

タイヤ交換を行う上で、「ホイールナットの締め付け過ぎ」には注意が必要です。締め忘れや締め付けが緩いのも問題ですが、締め過ぎによる部品の破損なども多く発生しています。

ボルトやナットのネジ山が潰れたり、ボルトが折れかけた状態などは大変危険です。走行中に折れてしまうと、タイヤが外れるといった大事故に繋がることもあります。
規定トルクで締め付け、確実に取り付けましょう。

取付位置を間違う

タイヤには、回転方向が指定されているものがあります。タイヤのサイドウォールに、「ROTATION⇒」や「Right(右)⇒」と印されています。

このようなタイヤは、その回転方向や取り付け位置で性能が発揮できる設計になっており、間違えると水はけや燃費、ブレーキ性能などが低下します。
取り付け前にはタイヤのサイドウォールを確認し、回転方向や取り付け位置の指定がある場合はその指示通りに取り付けましょう。

適正なバランス調整ができない

タイヤを交換すれば終わりではありません。交換後には、重量バランスが偏っているので、バランス調整が必要になります。バランスが偏っていると、次のような不具合が出てきます。

  • タイヤの偏摩耗
  • 振動の増加
  • 直進安定性の低下
  • 燃費の悪化

タイヤのバランス調整は、知識と技術が無ければ難しい作業です。自分でしようとしても適正なバランス調整ができないでしょう。安全に走行するためにも、プロに依頼するのが良いといえます。

タイヤ交換で行うホイールバランス調整の必要性

うまくタイヤが外せない

自分でタイヤ交換をしようとした時に、タイヤが上手く外せないといったことがあります。ネジ山が潰れてホイールナットが空転していたり、錆が原因で固着しているケースがあります。ホイールナットが空転している場合は、業者に依頼しなければ外せません。
自分で外せない場合は、無理をせず業者に依頼しましょう。

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タイヤ交換で起こりやすいトラブル:業者に依頼する場合


業者にタイヤ交換を依頼する場合、どのようなトラブルが起こりやすいか見ていきましょう。

工賃が思ったより高くつく

業者に依頼した場合は、作業工賃が必要になります。では、作業工賃の相場を紹介します。業者によって価格に差があるので、目安として参考にしてみてください。

タイヤ交換作業内容 工賃相場
タイヤ交換(1本) 1,000~円
タイヤバランス調整(1本) 1,000~円
タイヤローテーション(1台分) 2,000~円
タイヤ付け替え(1台分) 2,000~円
パンク修理(1ヶ所) 1,500~円

自分で交換するより、作業工賃が発生する業者に依頼する方が高くなります。しかし、タイヤ交換を安全に確実に行うためにも業者に依頼する方が良いといえるでしょう。

タイヤ交換の見積もり、内訳までちゃんと見てる?項目ごとの相場と安く済ませるコツを解説

ホイールの種類やサイズによって交換できない

純正ホイールのタイヤ交換は問題ありませんが、社外ホイールの種類やサイズが大きいタイヤなどの交換作業は、断られることがあります。ホイールの種類やサイズにより、高い技術力と経験が必要になることがあり、トラブルを回避する意味合いで交換が困難なタイヤ交換を受け付けしていない場合があるのです。

大きめのタイヤや社外ホイールのタイヤ交換を依頼する場合は、事前に確認しておくことをおすすめします。

引っ張りタイヤの装着ができない

引っ張りタイヤの装着は、高い技術と経験、設備が必要になります。引っ張りタイヤとは、大経ホイールを車に装着するために、タイヤの扁平率を標準より低くして取り付けるタイヤの事です。引っ張りタイヤは、通常のタイヤと比べ交換作業が難しく、組み付け時に高圧の空気の注入が必要なため、ディーラーや整備工場では断られます。

タイヤ交換は業者に依頼するのが安心


タイヤ交換は、知識と技術、工具や設備などが必要になる作業です。自分でタイヤ交換をすることはできますが、作業ミスやバランス調整ができないなどのトラブルが生じます。

業者に依頼すると工賃が高くつくこともありますが、何より安心できます。自分で交換する場合のトラブルを回避でき、事故やパーツの破損・損傷といったことを防ぐことができます。
業者によっては、交換不可なタイヤもありますが、そんな時でもプロに相談してタイヤを選ぶことができます。

タイヤ交換を依頼するなら、タイヤ流通センターがおすすめです。タイヤ専門店なので、多彩なメーカーや種類のタイヤが揃っています。初心者でも分かりやすいプランが魅力的で、タイヤ保証も付いています。是非一度、見積もりしてみてください。

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まとめ

今回は、タイヤ交換で起こるトラブルやタイヤの交換時期などについて解説しました。タイヤは消耗品なので、適切なタイミングでの交換が重要です。
タイヤ交換は自分でもできますが、知識や技術、工具などが必要となります。タイヤ交換後の脱輪事故なども多く発生しており、交換作業を安易に考えない方が良いでしょう。
作業工賃はかかりますが、業者に依頼した方が安心です。交換が断られるタイヤやホイールもあるので、確認してから依頼しましょう。タイヤ交換を確実に行い、安心安全に車を使用しましょう。

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監修者:こげパン
現在、一級自動車整備士(整備士歴10年)として整備工場に勤務。専門学校卒業後、輸入車ディーラーに整備士として勤務、6年間で3社を経験。その他、「国家二級ガソリン自動車整備士」「国家二級ディーゼル自動車整備士」「アーク溶接」「低圧電気取扱者」の資格を保有。

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