帰省前にタイヤ交換は必要?その理由や交換時にチェックすべきポイント

冬になると、故郷に帰省するために車で移動する方がとても多くなります。

このとき帰省先が積雪のある地域や寒冷地帯である場合や、帰省先までの道中に山道を走る場合は、ノーマルタイヤでの走行は法令違反になる可能性があります。

ですが帰省するときのためだけにタイヤ交換するのは面倒ですよね。

一時的なタイヤ交換の面倒臭さを少しでも軽減させるためには、カー用品店やタイヤ販売店などで行っているサービスを上手く活用しましょう。

冬の帰省を無事に終えるためにはどのような点に注意すればよいのかを詳しく見ていきましょう。

帰省にタイヤ交換は必要?


雪が降る地域は冬期の間、スタッドレスタイヤの装着が義務付けられています。そのため、帰省する前はスタッドレスタイヤへのタイヤ交換をしましょう。

積雪する地域に行くときは、雪が降りだす1ヶ月くらい前から交換するのが普通です。これは雪が降る前に路面の凍結が起こることがあるためです。

帰省先が積雪のない地域であっても、道中に山道を通るのであれば路面が凍結することも考えられます。

山間部は平地に比べて降雪や凍結が多く、平地が大丈夫でも山道ではたくさん雪が降っているということもあります。日本では、北に行くほど気温が低くなり積雪も増える傾向にあります。

温暖な地域でも山間部の積雪や凍結にはとくに注意が必要なため、通るルートの冬の路面状況についてはしっかりと下調べしてください。

水は0度になると凍結しますが、気温が0度より高くても、熱の逃げやすいアスファルトはもっと低い温度になっていることがあります。

カーブの多い山道でスリップしてしまうと大きな事故に繋がりかねないため、油断せずにスタッドレスタイヤに交換してください。

帰省に備えてタイヤ交換をする際のチェックポイント


帰省に備えてタイヤ交換をするときは、3つの注意点があります。万全な状態でタイヤ交換するために、チェックしておきましょう。

スタッドレスタイヤに交換

1つ目の注意点は、帰省に備えてタイヤを交換するときは必ずスタッドレスタイヤに交換することです。

オールシーズンタイヤというタイヤもありますが、積雪や凍結がある道路を走るときはスタッドレスタイヤのほうが確実に安全です。

オールシーズンタイヤは雪道や凍結した路面での性能はスタッドレスに劣ってしまいます。
帰省先や道中の山道などでは予想以上に積雪があったり凍結していたりする場合もあります。

安全に帰省を終えるためにも、タイヤを交換するときはスタッドレスタイヤに交換しましょう。

スタッドレスタイヤの状態を確認

2つ目の注意点は、交換するスタッドレスタイヤの状態をよく見ることです。

タイヤにひび割れやキズなどがあって劣化していたり、すり減ってスリップサインが出ていたりすると、タイヤは本来の性能を発揮できません。

劣化したタイヤは交換時期が来ていますので、新しいものを用意して交換しましょう。

溝が残っていてスリップサインが出ていないものでも、ひび割れやキズがあるとパンクやバーストのおそれがあります。

帰省するときに通る道は、雪道や凍結した路面というだけでないことが多くあります。山道や高速道路などいろいろな道を走ることがあり、長時間の運転にもなりやすいです。安全のために、万全な状態のタイヤを装着しなければならないのです。

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空気圧は適正か

3つ目の注意点は、タイヤの空気圧が適正であるかを確認する点です。

タイヤを交換したときは、必ず空気圧が適正であるかを確認しなければなりません。

空気圧が適正でないと、走行時の燃費が悪くなってしまったり、タイヤがパンクやバーストを起こしてしまう危険があったりします。

ただし、空気圧は低すぎだけでなく高すぎも厳禁であることを覚えておきましょう。

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タイヤ交換以外にもこんなところをチェック


帰省に備えて行うのは、スタッドレスタイヤへのタイヤ交換だけではありません。

寒い地域ではタイヤ以外にも注意しなければならないことがあります。安全に帰省ができるようにするため、以下の3つのポイントを押さえておきましょう。

燃料の凍結対策

1つ目は、ディーゼル車の燃料の凍結対策です。

ディーゼル車の燃料として使われている軽油は、気温が低くなると凍結してしまう可能性があります。

軽油にはワックス分が含まれており、低温になると分離し、ドロドロとしたシャーベット状に凝固します。

このような状態になってしまうと、燃料フィルターや燃料ラインに詰まってしまいます。初期症状はアイドリングが不安定になったりレスポンスが悪くなったりします。

最悪の場合、燃料が噴射できずエンジンがストップし、始動できなくなってしまいます。

軽油が凍ってしまうのを防ぐためには、寒い地域のガソリンスタンドで販売されている「3号軽油」「特3号軽油」を給油しましょう。

軽油には、低温時の流動性の異なる5つ種類があります。

「3号軽油」は−20度以下、「特3号軽油」は−30度以下で凝固するため、寒い地域に適しています。

雪道走行する場合の備え

2つ目は、雪道を走行する上で用意しておくべき物があることです。

まずは、積雪や凍結がひどいときに装着するために、タイヤチェーンを用意しておきましょう。

スタック(雪でタイヤが埋まって動かなくなること)してしまったときに抜け出せるように、スコップやシャベルを積んでおきましょう。

スタックしたときになにも道具がない状態だと、自力で抜け出すのは困難になってしまいます。

小さいものでも、なるべく金属製のスコップやシャベルを積んでおくと良いです。

その他にも、万が一雪などの影響で立ち往生してしまったときのために厚手の上着やカイロ、携帯トイレ、飲み物や食べ物を用意しておくと安心です。

また、スマホの充電器や、子供を乗せているときは退屈させないためのおもちゃやゲーム機や本などがあると良いです。

雪道のスタックに注意!タイヤの脱出方法と必要な装備

帰省先や道中の情報をこまめにチェック

3つ目は、帰省先や道中の天気や道路状況をこまめにチェックすることです。天候や気温は急に変わることもありますし、山間部はとくに天気が急変しやすいです。

寒い地域では、積雪などにより通行止めになる道もあるため、注意してください。

他にも渋滞の予測情報を見たり、休憩場所やトイレの場所、ガソリンスタンドの場所なども調べたりしておきましょう。

特に山間部では休憩場所やガソリンスタンドがない場合もあるため、事前に確認しておくと安心です。

スタッドレスタイヤを使わないときの保管場所


帰省先や旅行先やその道中が積雪や路面の凍結のある地域の場合、スタッドレスタイヤに交換します。

使ったスタッドレスタイヤは、使わないときは保管しておかなければなりません。タイヤの保管方法は主に2つあるため、それぞれ詳しく説明していきます。

自宅のベランダや物置など

タイヤ交換を自分で行うのであれば、ベランダや物置など、自宅に保管するケースが多いです。

タイヤ交換は作業が比較的簡単ですので、自分の手でタイヤを交換して自宅にタイヤを保管するととても楽です。

ただし、タイヤを4本置くとなるとかなり場所を取ってしまいます。

その上、保護するための袋をかぶせたり、雨や日光の当たらないところに置く必要があったりと少し面倒なところもあります。

場所に余裕があり自分でタイヤ交換をする場合にもっとも適した保管方法です。

タイヤ専門店に預ける

タイヤ専門店やカー用品店ではタイヤ預かりサービスを行っているところがあります。

タイヤ預かりサービスとは、タイヤ交換をしてもらって外した方のタイヤをそのままお店に保管してもらうことができるサービスです。

自宅にタイヤを保管すると場所を取ってしまいますが、タイヤ預かりサービスを利用すると場所を取らず、管理も行ってくれます。

ただし、タイヤ交換とタイヤ預かりサービスの利用料金がかかってしまうところがデメリットです。

年間の保管料金の相場は15000〜20000円が相場であり、タイヤ交換もサイズに応じて8000〜25000円ほどかかります。

自分でタイヤ交換をして自宅にタイヤを保管すればお金はまったくかからないため、状況をに応じて選ぶとよいでしょう。

タイヤの相談・交換は専門店であるタイヤ流通センターにお任せ!


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まとめ

帰省するときは、帰省先やその道中が積雪や凍結のある場所だったり、山間部を通ることがあったりする場合は、必ずタイヤ交換をしましょう。

タイヤはオールシーズンタイヤよりもスタッドレスタイヤに交換し、タイヤチェーンや金属製のスコップやシャベルなども用意します。

ディーゼル車は軽油が凍ってしまうのを防ぐために、寒冷地で入れられるガソリンを入れるのを忘れずに行ってください。

雪の量や凍結の有無などは、そのときの天候によって急激に変わることがあります。

山間部ではとくに天気が変わりやすく、休憩場所も少ないため、より多くの情報をこまめにチェックすることが大切です。

雪や路面の凍結は、絶対に侮ってはいけません。必ずしっかりと用意し、万全の状態で出発しましょう。

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監修者:こげパン
現在、一級自動車整備士(整備士歴10年)として整備工場に勤務。専門学校卒業後、輸入車ディーラーに整備士として勤務、6年間で3社を経験。その他、「国家二級ガソリン自動車整備士」「国家二級ディーゼル自動車整備士」「アーク溶接」「低圧電気取扱者」の資格を保有。

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