スタッドレスタイヤへの最適な交換時期はいつ?見極め方とタイヤを長持ちさせるコツを解説

スタッドレスタイヤへの交換時期は、毎年私たちを悩ませます。タイヤを交換する隣家を見て、「そろそろか」と焦り出す人もいるのではないでしょうか。

今回は、悩みやすい「スタッドレスタイヤへの最適な交換時期」を解説します。あわせて、交換のタイミングが大切な理由や、交換前にしておきたい準備、スタッドレスタイヤを長持ちさせるコツも紹介します。

今年こそ、ベストタイミングでスタッドレスタイヤに交換を完了させる、そのヒントとしてお役立てください。

▼この記事を最後まで読んでわかること
・スタッドレスタイヤへ交換するベストなタイミング
・スタッドレスタイヤの交換に向けた準備
・タイヤ流通センターならスタッドレスタイヤをお得に交換できること

スタッドレスタイヤは「交換の時期」が重要

スタッドレスタイヤへの交換は、時期の見極めが重要です。その理由と、交換しなかった場合のリスクを解説します。

「スタッドレスタイヤは交換する時期が重要」その理由

スタッドレスタイヤを交換する時期が重要な理由は、タイヤの「つくり」にあります。

そもそも、夏タイヤとスタッドレスタイヤは、溝が彫り込まれているトレッド面のゴム素材(コンパウンド)が異なります。

スタッドレスタイヤのコンパウンドには、とても柔らかいゴムが使われています。また、積雪・凍結路表面にある水分をよく吸収するように、コンパウンドには細かな穴が開いています。路面の水分を素早く処理し、柔らかなゴムでグリップして、冬の道路を安全に走る仕組みです。

ただ、この柔らかさが、ドライ路面では仇(あだ)となります。柔らかいために接地面積が広がり、転がり抵抗や摩擦が大きくなるためです。結果的に摩耗が早まり、タイヤの寿命を縮めます。

一方で、夏タイヤのコンパウンドは堅牢さが強みですが、気温が低くなると硬くなりすぎ、グリップ力が低下します。

どのシーズンでも安全に走るためには、気温と路面状況に合わせてタイヤを選ばなければなりません。スタッドレスタイヤへの交換は「時期」が大切だといわれるのは、これが理由です。

スタッドレスタイヤを交換しないとどうなるか

もし、冬になってもスタッドレスタイヤに交換しないと、以下のリスクが起こるおそれがあります。

  • スリップ、空転
  • スタック
  • 制動距離の伸長

夏タイヤは、積雪・凍結路面の走行には不向きです。そもそも、夏タイヤは雪や氷のある路面を走る想定で作られておらず、ツルツルした路面をグリップできません。
その結果、スリップしたりタイヤが空回りしたり、雪に車が突っ込み動けなくなったりします。ブレーキを欠け始めてから実際に停止するまでの制動距離も、圧倒的に長くなります。

走れても止まれない、雪道のノーマルタイヤ(JAFユーザーテスト)|JAF

上のグラフは、JAFが実施した冬場の制動距離を示したものです。夏タイヤ(ノーマルタイヤ)は、圧雪路でも氷盤路でも、スタッドレスタイヤよりも相当長い制動距離となっていることがわかります。

スリップや制動距離の長さは、事故に直結します。本格的な冬が来る前に、今年もかならず、スタッドレスタイヤに交換しておきましょう。

スタッドレスタイヤの最適な交換時期

スタッドレスタイヤに交換する最適な時期は、いつなのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

前提:タイヤが寿命を迎えていたら、速やかに交換する

最適な交換時期を解説する前に、タイヤが寿命を迎えていたら、速やかに新品に交換する必要があることは、押さえておいてください。スタッドレスタイヤにも、夏タイヤにも共通する、大切なポイントです。

タイヤの寿命を判断するポイントは、以下です。

摩耗の度合い スタッドレスタイヤ プラットホームが露出していたら、寿命
夏タイヤ スリップサインが露出していたら、寿命
ゴムの状態 ゴムが硬くなっている/傷やヒビがあるなら、寿命

スタッドレスタイヤのプラットホームは、溝の深さが新品と比べて50%摩耗した時点であらわれます。溝が半分程度になると、スタッドレスタイヤは性能を十分に発揮できません。プラットホームが露出したスタッドレスタイヤは、新品への交換が必要です。

夏タイヤの場合、溝の残りが1.6mm程度になると、スリップサインというマークがあらわれます。スリップサインがあらわれたタイヤは、使用の限界。履き続けると違反となります。

また、ゴムが明らかに硬くなっていたり、傷・ヒビが入っているタイヤも、安全性に懸念が残ります。できるだけ早くプロ(タイヤ専門店や整備士)にチェックしてもらってください。

スタッドレスタイヤに交換すべき時期

スタッドレスタイヤに交換する最低な時期は、一般的に「気温が7度を下回るようになったら」「降雪予報の1か月前」といわれます。

「気温7度が目安」といわれる理由

気温が7度を下回るようになると、私たち人間も寒さを感じ始めます。さらに、日陰や吹きさらしなどの温度が上がりにくい場所は、気温が7度程度あっても、路面温度が0度近くになることもあります。

「気温7度」は、路面が凍結する可能性がある、ギリギリの温度だということです。

また、気温が下がると、夏タイヤのコンパウンドが硬くなり、グリップ性能が低下します。気温が7度程度まで下がる日が続いたら、低温下でも安全に走行できるスタッドレスタイヤへの交換を検討しましょう。

「降雪予報の1か月前」といわれる理由

降雪予報がで始める時期は、気象庁のデータからわかります。降雪予報の1か月前程度になると、地域によっては、いつ雪が降ってもおかしくありません。また、実際に雪が降る季節になると、タイヤ交換を希望する人でショップや整備工場が混み合います。

ゆとりをもってタイヤを交換するためにも、降雪予報の1か月前程度にはスタッドレスタイヤに交換しておくと良いでしょう。

ちなみに、地域ごとの初雪予想は以下のとおりです。スタッドレスタイヤに交換する時期を決める際の、参考にしてください。

地域 初雪の平年値
札幌 10月28日
青森 11月8日
秋田 11月15日
岩手 11月9日
宮城 11月17日
山形 11月16日
福島 11月19日
茨城 12月19日
栃木 12月16日
群馬 12月9日
埼玉 12月20日
東京 1月3日
千葉 12月10日
神奈川 12月15日
長野 11月18日
山梨 12月11日
岐阜 12月13日
新潟 11月23日
富山 12月3日
石川 11月24日
福井 12月3日

気象庁発表のデータより編集部作成

スタッドレスタイヤの交換に向けた準備

スタッドレスタイヤの交換時期が迫ったら、準備しておきたい項目が3つあります。

スタッドレスタイヤの状態を点検する

昨年も装着したスタッドレスタイヤを、今年も引き続き使う場合は、タイヤの状態を点検しておきます。
スタッドレスタイヤの点検ポイントは、次の2点です。

(1) 溝の擦り減り具合

プラットホームが露出していないか、見ておきましょう。タイヤのサイドウォール(側面)にある「矢印(↑)」の刻印を起点に、トレッドの方向にたどると、プラットホームが見つかります。トレッドが摩耗するとプラットホームとつながり、これが寿命のサインです。

(2) ゴムの状態

タイヤを全体的にチェックし、傷やひび割れがないか確認します。タイヤ内部が損傷していると、表面にこぶや不自然なふくらみが出る場合があります。タイヤが変形していたら、すぐにタイヤ専門店や整備工場に相談してください。

必要なら、新しいタイヤを購入する

新しいスタッドレスタイヤの購入が必要なら、手配しておきます。人気のタイヤは売り切れてしまう場合もあるため、早めにショップに相談しましょう。

スタッドレスタイヤへの交換シーズンには、多くのショップがキャンペーンや割引を実施します。お得に買いたい人は、ぜひチラシやホームページをチェックしてみましょう。

スタッドレスタイヤへの交換作業を予約する

自分自身でタイヤを交換しない場合、タイヤ専門店や整備工場に交換作業の依頼が必要です。寒さが厳しくなると、タイヤ交換を希望する人が殺到し、ショップは大混雑となります。希望通りのスケジュールでの予約が難しくなることもあるため、早めの手配をおすすめします。

降雪・凍結がめったにない地域には「オールシーズンタイヤ」もおすすめ

「雪も凍結も年に数回程度」、そんな地域にお住まいの方は、たった数回の雪や凍結のためにスタッドレスタイヤに交換するのは、ちょっと面倒…、と思うかもしれません。

日常的に雪・凍結があるわけではない地域の方から、近年熱い注目を集めているのが、オールシーズンタイヤです。名前の通り1年を通して装着できるタイヤで、雪や凍結路の走行も想定してつくられています。

スキー場や豪雪地帯、カチカチに凍ったアイスバーンなどは不安が残りますが、ちょっとした雪や雨上がりの冷え込み程度なら安全走行が可能。もちろん、ドライ路面は夏タイヤ同様の性能で走破します。

「スタッドレスタイヤを用意するほどではないが、降るかもしれない雪には備えたい」、そんな方は、ぜひオールシーズンタイヤを試してみてください。タイヤを2種類用意する手間もコストも節約できます。

オールシーズンタイヤとは?雪道の走行性やコスパなど徹底調査!

タイヤの交換・購入ならタイヤ流通センターがおすすめ

「コスパ良くタイヤを買いたい」「取り付けの予約はWEBで完結させたい」、そんなときにはタイヤ流通センターがおすすめです。

タイヤ流通センターは、全国に店舗を展開する、日本最大級のタイヤ専門店。国内外あらゆるメーカーのタイヤを、専門店ならではの独自ルートで取り揃えています。
料金は、分かりやすい3プランのみ!タイヤごとに異なるわかりにくい料金に、悩む必要もなくなります。

タイヤの購入から交換予約まで、WEBで簡単に済ませられる点も、忙しい方におすすめしたいポイントです。まずはタイヤ流通センターの簡単見積もりで、スタッドレスタイヤの見積もりをチェックしてみてはいかがでしょうか。車種やタイヤサイズを選ぶだけで、その場で見積もりを提示します。

スタッドレスタイヤを長持ちさせるコツ

最後に、スタッドレスタイヤを長持ちさせるコツを2つ紹介します。スタッドレスタイヤは柔らかいコンパウンドを使っているため、ちょっとしたコツで摩耗度合いに大きな差があらわれます。
これから解説するポイントを踏まえた使用を心がければ、スタッドレスタイヤを長持ちさせられるでしょう。

POINT1. 「急」が付く運転を避ける

コンパウンドが柔らかいスタッドレスタイヤは、夏タイヤより速いスピードで摩耗します。次のような「急」が付く運転は転がり抵抗を増やし、摩耗を促進します。スタッドレスタイヤを履いている際は、「急」の付く運転は避けてください。

<「急」が付く運転>

  • 急発進
  • 急加速
  • 急停止
  • 急ハンドル

「急」が付く運転は危険を伴うため、冬場はとくにしてはいけないといわれます。安全走行のためにも、ゆっくりとゆとりを持った運転を心がけましょう。

空気圧を適正に保つ

タイヤの空気圧が低いと、タイヤが押しつぶされた状態になり、接地面積が広がります。路面との摩擦が増大し、こちらも摩耗の要因になります。

反対に、空気圧が高すぎてもいけません。タイヤの中央部分のみが接地し、偏摩耗が起きてしまいます。障害物との接触ダメージも、受けやすくなります。

タイヤを長持ちさせるには、タイヤの空気圧を適正に保つことが重要です。運転席側のドアを開けると、タイヤの空気圧を記したシールが貼られています。

ガソリンスタンドにある空気圧チェッカーを利用し、こまめな空気圧点検と適正圧の維持を心がけしましょう。

タイヤの空気圧の確認方法とは?窒素ガス補充のメリットを徹底解説

まとめ

タイヤの交換時期は、「気温が7度を下回るようになったら」「降雪予報が出る1か月前」が目安です。お住まいの地域の天気予報を見ながら、最適な交換時期を見定めてください。
早すぎる交換はスタッドレスタイヤの摩耗を進め、遅すぎると降雪に間に合わなくなります。いつ交換すれば良いか迷ったら、タイヤのプロであるタイヤ専門店や整備士への相談をおすすめします。

タイヤ流通センターの店舗には、タイヤの知識に詳しいプロや整備士が常駐し、あらゆる相談に対応します。スタッドレスタイヤの選び方やお得に買うコツ、点検のポイントなど、気になることは何でもお問い合わせください。

また、WEBの「簡単見積もり」も人気です。その場で見積もり金額がわかり、取り付け予約まで完了できます。
まずはタイヤ流通センターの簡単見積もりで、タイヤの相場をチェックしてみませんか。

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