スタッドレスタイヤのレンタルは本当にお得?購入との価格差を徹底比較

・スタッドレスのレンタル方法がわかる

スタッドレスタイヤには、必要なときだけ借りられるレンタルサービスが存在します。
「雪が降らない地域に住んでいるが、スキーに行くために数日だけスタッドレスタイヤが必要」といった場合に便利だと人気を集めています。

ただ、気になるのは「費用」面ではないでしょうか。一般的にレンタルは購入より割高になることが多いため、「買った方が安いのではないか」という懸念が付きまとう人も多いはずです。

この記事ではスタッドレスタイヤのレンタルを考えている人に向けて、「結局、レンタルと購入ならどちらがお得なのか?」を解説します。レンタルのメリット・デメリットや向いているタイプなどもまとめました。

スノーレジャーシーズンの本格到来前に、自分にとってベストなスタッドレスタイヤを用意するヒントとしてください。

スタッドレスタイヤがレンタルできるサービスとは


そもそも、「スタッドレスタイヤがレンタルできる」ことを知らなかった人も多いのではないでしょうか。
はじめに、スタッドレスタイヤのレンタルサービスについて、概要を解説します。

どこで利用できる?

スタッドレスタイヤのレンタルは、タイヤ専門店やカー用品店が行っています。タイヤ交換が必要となるため、ネット上で売買が完結するタイプのショップでは利用できません。
整備工場を併設したショップに限られます。

使い方は?

スタッドレスタイヤのレンタルサービスを使う手順は、次のとおりです。

  1. 愛車の車種とタイヤサイズを確認する
  2. レンタルサービスの利用申し込み・交換日時の予約をする
  3. 予約日に愛車をショップに持っていき、タイヤ交換をしてもらう
  4. 利用終了日にショップに行き、元のタイヤに戻してもらう

実際の手順はショップごとに異なるため、利用予定のショップにてご確認ください。
また利用申し込みや交換・返却が可能な日時に制約がつく場合もあります。

費用はどれくらい?

スタッドレスタイヤのレンタルには、次の費用がかかります。ショップの中には必要な費用をすべて含んだコミコミの料金設定としているところもあります。

  • スタッドレスタイヤのレンタル料金
  • タイヤ交換(脱着)料金
  • 外したタイヤの保管料金
  • (利用延長の場合は)延長料金

このうち、もっとも費用がかさむのがスタッドレスタイヤのレンタル料金です。タイヤのサイズや種類、ショップによって異なりますが、15インチタイヤで「1泊2日8,800円」「2泊3日6,600円」などの料金設定が見られます。

レンタル費用は後ほど詳しく比較しますので、あわせてご覧ください。また上で紹介した費用項目のうち、実際にどれが必要かはショップによって異なります。

スタッドレスタイヤをレンタルするメリット


スタッドレスタイヤのレンタルは、2つのメリットによって人気です。それぞれを詳しく解説します。

必要なときだけ履き替えられる

「降雪がない地域に住んでいる人が、数日だけスノーレジャーに行く」という場合にレンタルサービスは便利です。

スタッドレスタイヤは新品を購入すると、4本で数万~十数万円の出費となります。数日しか使わないのに購入するのはためらわれる金額でしょう。

そんな時でもレンタルサービスなら、使いたい期間だけ安く履き替えられお得にスノーレジャーを楽しめます。

タイヤの保管・交換が手軽にできる

スタッドレスタイヤのレンタルサービスでは、サービス利用中に夏タイヤを預かってくれます。外したタイヤを保管しておく場所が不要なため、自宅や駐車場にスペースがない人でも使いやすい点もメリットです。

また夏タイヤからスタッドレスタイヤへ、またスタッドレスタイヤから夏タイヤへと2回分の交換(脱着)もセットになっています。重いタイヤを自分で運んだり、交換作業をしたりする必要もありません。

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スタッドレスタイヤをレンタルするデメリット


スタッドレスタイヤのレンタルサービスには、気を付けたいデメリットもあります。3つの観点からデメリットを解説します。

購入に比べると割高

レンタルサービスは、長く借りれば借りるほど割高になります。数日程度の使用なら数千円~の出費で済みますが、1カ月以上借りる場合は購入した方が割安になるかもしれません。

後ほど、「スタッドレスタイヤのレンタルサービスと購入と、どちらがお得か」を比較解説しています。ぜひチェックしてみてください。

急に必要になった場合に利用できない

スタッドレスタイヤのレンタルサービスは、申し込み期限が設定されています。車種とサイズがあうタイヤを確実に用意するためには期間が必要なためです。あるショップでは「利用予定日の5日前までに」としています。

事前申し込みが必要なため、急遽スタッドレスタイヤが必要になった場合に利用しにくい点がデメリットです。

急な降雪時でも確実にスタッドレスタイヤに履き替えられる安心を手にするためには、購入がおすすめです。

タイヤのメーカーや種類が選べない

スタッドレスタイヤのレンタルは、利用予定のショップが持っているタイヤの中からしか選べません。また借りられるタイヤは、使用には問題ないものの新品ではない場合がほとんどです。

好みのタイヤは選べず、ある中から選ぶしかないという点もデメリットといえるでしょう。

スタッドレスタイヤのレンタルが向いているのはこんな人


デメリットも踏まえた上で、スタッドレスタイヤをレンタルした方が良いのは次のタイプです。

スタッドレスタイヤを数日だけ使いたい

「普段は温暖な地域に住んでいる」「週末のスキーにだけ使いたい」など、使う期間が数日だけと決まっている人は、レンタルの方がお得です。

ただし、ワンシーズンに数回以上スキー場に行くなど、断続的に利用機会がある場合は購入したほうがお得かもしれません。のちほど紹介する「レンタルと購入の比較表」をチェックしてみてください。

来年以降は使うかどうかわからない

「スタッドレスタイヤを今年は使うが、来年以降は使うかどうかわからない」という人も、レンタルが良いでしょう。スタッドレスタイヤを購入すると、春から秋まで保管する場所が必要になるためです。

カー用品店や整備工場ではタイヤの預かりサービスをしているケースもありますが、有料のことがほとんどです。保管料まで考慮すると、レンタルの方が割安になるかもしれません。

スタッドレスタイヤの購入が向いているのはこんな人


スタッドレスタイヤを購入した方が良いのは、次の3つのタイプです。

積雪・凍結のある地域に住んでいる

寒冷地に住む人は、購入がおすすめです。積雪がなくても、冷え込みによって路面が凍結しスタッドレスタイヤが必要になるシーンが多いためです。

また冬でも雪ではなく雨が降る地域でも、夜間の冷え込みにより凍結する懸念がある場合は、スタッドレスタイヤを購入し装着しておいた方が良いでしょう。ビル風がある地域では、風が路面温度を下げ、表面の水分を凍らせる危険性があります。

スタッドレスタイヤにこだわりがある

「スタッドレスタイヤは、絶対にブリヂストンのBLIZZAKが良い」「新品のタイヤを履きたい」など、タイヤにこだわりのある人も購入したほうが良いでしょう。
レンタルサービスは、車種とタイヤサイズに合うスタッドレスタイヤをショップが選定するためです。

またホイールがついたタイヤ(ホイールセット)で借りる場合も同様です。ホイールもショップ指定となるため、デザインや質感が好みと合わない場合もあります。

輸入車や特別な車に乗っている

輸入車や特殊サイズのタイヤ、改造車などに乗っている人も、レンタルサービスは不向きです。レンタルサービスが取りあつかうホイールやタイヤは国産が多く、輸入車などには適合しない場合があるためです。

どうしてもレンタルサービスを利用したい輸入車ユーザーは、利用日までに余裕を持った上でショップに問い合わせてみてください。

コスパが良いのはどっち?!スタッドレスタイヤのレンタルと購入を比較


結局、スタッドレスタイヤは「レンタル」「購入」のどちらがお得なのでしょうか。実際の利用料金をまとめながら、レンタルと購入のコスパを比較します。

スタッドレスタイヤのレンタル料金

スタッドレスタイヤのレンタルサービス利用料金は、以下の通りです。

タイヤサイズ A社(1泊2日) アップガレージ(2泊3日) C社(2泊3日)
14インチ 7,700円 5,500円 19,400円
15インチ 8,800円 6,600円~7,700円
16インチ 11,000円 8,800円~9,900円 21,400円
17インチ 13,200円 11,000円 23,500円
【レンタル利用条件】

A社

  • 12/23~1/9は基本料金+5,500円
  • 延滞料金 3,300円/日
  • レンタル品のパンク・破損は、原状回復費用請求
  • 任意保険加入必須

B社

  • タイヤホイール脱着工賃4,400円
  • タイヤ預かりサービス 2泊3日2,200円
  • 延滞料金 4000円/日(7泊8日以降の場合)
  • 国産車用のみ

C社

  • 延滞料金 2,200円/日
  • 貸出延長は最大2日まで

スタッドレスタイヤの購入料金

スタッドレスタイヤの購入費用は、タイヤによって異なります。

費用比較のためにここでは、タイヤ料金が定額でわかりやすいタイヤ流通センターのスタッドレスタイヤ料金を紹介します。

◎ タイヤ流通センターのスタッドレスタイヤ料金は3プラン

  • ゴールドプラン:11,900円~
  • プラチナプラン:16,900円~
  • ダイヤモンドプラン:19,900円~

※ 価格はいずれも税込

たとえばホンダ「フィット」などに適合する185/60R15というタイヤの購入費用は、以下の通りです。

◎ 185/60R15のスタッドレスタイヤ料金

  • ゴールドプラン:26,900円(税込 29,590円)
  • プラチナプラン:37,900円(税込 41,690円)
  • ダイヤモンドプラン:57,900円(税込 63,690円)

【結論】1週間以上連続して借りる/ワンシーズンに複数回借りるなら購入がお得

ホンダ「フィット」に適合する185/60R15のスタッドレスタイヤについて、何日以上レンタルするなら購入がお得か比較してみましょう。

タイヤ専門店・タイヤ流通センターにて、最安で185/60R15を購入すると「26,290円」かかります。

先ほど紹介したスタッドレスタイヤのレンタルサービス3社で、連続(延長)して借り続けた場合に「何日目で新品購入費用相当になるか」見てみましょう。

A社 アップガレージ C社
1泊2日 8,800円 19,400円
2泊3日 11,000円 6,600~7,700円 19,400円
3泊4日 13,200円 11,000~12,100円 21,400円
4泊5日 15,400円 15,400~16,500円 23,400円
5泊6日 17,600円 19,800円~20,900円 25,400円
6泊7日 19,800円 24,200~25,300円 27,400円
7泊8日 22,000円
8泊9日 24,200円
9泊10日 26,400円

※ B社:7泊8日以上は別料金あり。タイヤ脱着料・保管料別途。

連続して借りた場合は、1週間~10日程度で「買った方がお得」になると分かりました。

また「週末ごとにスキー場に行く」など、2泊3日のレンタルを繰り返した場合の費用は以下になります。

A社 アップガレージ C社
1回目料金 11,000円 6,600~7,700円 19,400円
2回目累計料金 22,000円 13,200~15,400円 38,800円
3回目累計料金 33,000円 19,800~23,100円 58,200円
4回目累計料金 44,000円 26,400~30,800円 77,600円

レンタルを利用するショップによって異なりますが、2回目~4回目には「購入した方がコスパが良い」との結論になります。

高品質でコスパの良いスタッドレスタイヤならタイヤ流通センターへ


スタッドレスタイヤは、雪道での安全走行を文字通り足元で支える大事なパーツです。降雪や凍結が少なく、街乗りにはスタッドレスタイヤが不要な地域に住む人こそ、たまの雪道走行には高品質なスタッドレスタイヤを用意しましょう。
雪道・凍結路の運転に不慣れでも、タイヤが路面をしっかりグリップしてくれれば安心です。

とはいえ、スタッドレスタイヤは安い買い物ではありません。「必要性が高くないのに十万円も払うのは……」と感じる人は、タイヤ流通センターの料金をぜひチェックしてください。

こちらから車種とタイヤサイズを入力すると、その場でタイヤ価格がわかります。メーカー・タイヤ種類にかかわらず定額料金のため、「どのタイヤにしようか」と比較する必要もありません。

お車に合うタイヤは、タイヤのプロが厳選します。まずは簡易見積もりから試してみてください。

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最短4日でタイヤ交換できる!

まとめ

スタッドレスタイヤのレンタルサービスは、「スキーに行く数日だけ必要」という人に便利なサービスです。予約し、車を持っていけば交換・保管はショップにお任せできるため、利便性とコスパの良さで人気です。

ただし、「1週間以上連続して借りる場合」あるいは、「ワンシーズンに2~4回繰り返して借りる場合」は、結果的に買った方が安くなる可能性があります。

本当にコスパの良いスタッドレスタイヤの使い方は、「レンタルサービス申し込み前に、使う予定をしっかり考え、レンタル費用の総額と購入費用とを比較すること」です。

タイヤの購入費用は、定額制の明瞭料金で評判のタイヤ流通センター簡易見積もりをご利用ください。車種とタイヤサイズを入力すると、その場で4本セットの価格が表示されます。

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監修者:こげパン
現在、一級自動車整備士(整備士歴10年)として整備工場に勤務。専門学校卒業後、輸入車ディーラーに整備士として勤務、6年間で3社を経験。その他、「国家二級ガソリン自動車整備士」「国家二級ディーゼル自動車整備士」「アーク溶接」「低圧電気取扱者」の資格を保有。

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