オールシーズンタイヤは本当に雪道を走れるのか|仕組みとメリット・注意点を解説

オールシーズンタイヤの人気が、じわじわと高まっています。
実は、欧米では一般的に使われるオールシーズンタイヤ。広い大陸ではさまざまな気候の地域が地続きになっているため、オールシーズンタイヤのほうが便利だというのが、その理由のようです。

ただ、いざオールシーズンタイヤを買おうと思っても、「本当に雪道を走れるのか心配」という人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、オールシーズンタイヤが雪道も走れる仕組みや、オールシーズンタイヤのメリット、知っておきたい注意点などを解説します。

オールシーズンタイヤをおすすめできる人、反対におすすめできないシチュエーションもまとめました。オールシーズンタイヤを検討中の方は必見の内容です。ぜひ、最後までご覧ください。

▼この記事を読んでわかること
・冬の路面状態には種類があること
・オールシーズンタイヤが適している路面
・オールシーズンタイヤが雪道を走れる理由
・オールシーズンタイヤがおすすめ人
・オールシーズンタイヤの選び方
・タイヤ流通センターならお得にタイヤ交換ができること

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前提:冬の路面状態は3タイプ

「雪道」といっても、その状態はさまざま。オールシーズンタイヤが走行できる冬の路面は、路面の状態によります。
まず「冬の路面=雪道」だけではないことを、あらためて確認しておきましょう。

冬の路面状態(1) 雪が積もった路面

「雪道」と聞いて連想する路面状態です。道路に雪の層ができ、雪の上を走行することになります。
降ったばかりの新雪が車の往来で踏み固められると、圧雪アイスバーンと呼ばれる、滑りやすい路面になります。

冬の路面状態(2) シャーベット状の路面

雪が降った後に気温が上がると、道路の雪が溶けだします。溶けた水分が、まだ溶けていない雪と混じりあって、シャーベットのようになった状態です。
シャーベットになった雪とタイヤの間に水分が入り込むと、車の制御が利かなくなる「ハイドロプレーニング現象」を起こす危険があります。

冬の路面状態(3) 凍結した路面

凍結にはさまざまなパターンがあります。
雨の後に気温が急激に下がり、路面の水分が凍った「ブラックアイスバーン」は、見た目は普段の道路と同じでも滑りやすいので注意が必要。凍結路面の上に雪が降ると、雪が潤滑剤の役割を果たして一層滑りやすくなります。

雪国の人も恐れるアイスバーンとは?やってはいけない運転や注意すべき場所

オールシーズンタイヤは「積雪&シャーベット」に強い

オールシーズンタイヤは、文字通り「オールシーズン(1年中)使えるタイヤ」です。

ただし冬は深すぎない積雪、もしくはシャーベット状の路面のみ走行可能です。凍った路面の走行は、タイヤメーカーも推奨していません。

画像:AS1|【DUNLOP】ダンロップタイヤ 公式
※ 赤枠は編集部で追加

冬の路面は雪の有無で状態が大きく変わります。そして、冬用タイヤも「雪上」「氷上」で求められる性能が変わるのです。

画像:スタッドレスタイヤの基礎知識Q&A|【DUNLOP】ダンロップタイヤ 公式
※ 赤枠のみ追加

滑りやすい凍結路でも安全な走行が求められるスタッドレスタイヤは、雪上・氷上ともに優れた性能を持ちます。一方、オールシーズンタイヤは、あくまで「雪道も走れる夏タイヤ」という位置付け。
市街地に降る数センチ〜10センチ程度の雪なら走破できますが、深い雪道や凍った道路には不向きです。

オールシーズンタイヤが雪道でも走れる理由

夏用のタイヤで雪道を走った経験はありますか?つるつる滑って簡単にスタックし、ハンドル操作も利きません。あっという間に、身動きがとれなくなってしまいます。

では、夏タイヤとしての側面も持つオールシーズンタイヤが、雪道も走行できるのはなぜでしょうか。2つの視点から、解説します。

独特のトレッドパターン

オールシーズンタイヤは、夏タイヤより深く刻まれた、独特のトレッドパターンを持っています。このトレッドパターンにより、雪を強力にグリップし走破します。

※画像:オールシーズンタイヤの得意・不得意 | オールシーズンタイヤ ALL SEASON MAXX AS1 |【DUNLOP】ダンロップタイヤ 公式

トレッドパターンは、タイヤメーカー各社が工夫を凝らすポイント。ぜひ、店頭で見比べてみてください。

オールシーズンタイヤのトレッドパターンは、2つに大別できます。V字型か、タイル状かです。
V字型のトレッドパターンは、雪上でのブレーキ性能に威力を発揮します。雪が溝を伝って中心方向に凝縮されるため、タイヤのグリップが増すからです。
一方、タイル状のトレッドパターンは、夏タイヤに近い形状です。ノイズが軽減され、静音性や快適性に優れます。

どちらのトレッドパターンが適しているかは、車を乗るシチュエーションによって異なります。タイヤ流通センターなどのタイヤ専門店で、気軽に相談してみましょう。

ゴムの素材

オールシーズンタイヤを触ると、夏タイヤより柔らかいゴムでできていることがわかります。オールシーズンタイヤは、オールシーズンタイヤ用に開発されたゴム素材(コンパウンド)を使っているためです。

ゴムは、寒いほど硬くなります。硬化するとグリップ力が弱まり、滑りやすくなってしまいます。
スタッドレスタイヤは、冬でも硬くなりにくいコンパウンドでできているため、雪や氷をガッチリと掴めるのです。
オールシーズンタイヤも専用のゴムでできており、冬でも夏タイヤのように硬くならず、走行できるというわけです。

オールシーズンタイヤのメリットと注意点

オールシーズンタイヤは、夏タイヤともスタッドレスタイヤとも異なる、個性的なタイヤです。これまでのタイヤの選び方とは別の視点で、選ぶ必要があります。

オールシーズンタイヤのメリットと注意点を、それぞれ見てみましょう。

オールシーズンタイヤのメリット

オールシーズンタイヤのメリットは、次の3つです。

  • タイヤ交換頻度を減らせる
  • タイヤの保管場所が不要になる
  • タイヤにかかるコストを節約できる

オールシーズンタイヤは、季節ごとのタイヤ交換(夏タイヤ←→スタッドレスタイヤ)が不要になります。一度装着したら、タイヤの寿命がくるまで履き続けるのが基本。
交換の手間、そしてシーズンオフのタイヤを保管しておく場所もいりません。

タイヤ交換頻度が減るため、タイヤにかかるコストを節約
できる点もメリットです。

オールシーズンタイヤの注意点

オールシーズンタイヤの注意点も、3つあります。

  • 本格的な積雪時や凍結路面は走行できない
  • 性能は、季節専用のタイヤに及ばない
  • タイヤの寿命が短くなる

前述したとおり、オールシーズンタイヤは深い雪や凍結路の走行には不向きです。冬は雪が積もり、凍結も日常茶飯事の地域に住む人には、おすすめできません。
また、オールシーズンタイヤは、夏も冬も走れる性能を兼ね備えてはいますが、季節専用タイヤの性能には及びません。柔らかいゴムでできており、さらに1年中装着しているため、タイヤの寿命が短くなる点にも注意が必要です。

オールシーズンタイヤはこんな人におすすめ

オールシーズンタイヤがおすすめなのは、年に数回、少しだけ降る雪に備えたい人です。基本的に雪が降らず、年に数回雪が降るかどうか、という地域の人は、オールシーズンタイヤを検討してみましょう。

雪が降らない期間の方が長ければ、スタッドレスタイヤを履いていても、無闇に擦り減らしてしまうばかり。また、降るかどうかわからない雪のために、スタッドレスタイヤに交換しておくのも、手間もコストもかかります。

オールシーズンタイヤなら、突然の雪にも慌てず、安全に走行できます。

<注意>凍結する地域の人は、スタッドレスタイヤを!
オールシーズンタイヤは、凍結路の走行は不向きです。冬は冷え込みが厳しく、路面が凍る地域では、オールシーズンタイヤではなくスタッドレスタイヤの装着をおすすめします。
スタッドレスタイヤは気温が7度以下程度から性能を発揮するように、作られています。

オールシーズンタイヤの選び方

オールシーズンタイヤを検討している人に向けて、オールシーズンタイヤの選び方を解説します。

「スノーフレークマーク」付きが安心

スノーフレークマーク(スリーピークマウンテンスノーフレークマーク)は、山と雪の結晶を組み合わせたシンボルです。
アメリカのATSM(米国試験材料協会)が認定した規格のタイヤに刻印されるマークで、「厳しい寒冷地でも十分な性能を生かせる」と認められた証です。

スノーフレークマークは、高速道路で冬用タイヤの規制がかかった区間も、チェーンを装着せず通行可能。オールシーズンタイヤやスタッドレスタイヤなど、冬の走行を想定したタイヤに刻印されています。

オールシーズンタイヤを選ぶ際は、このスノーフレークマークがついたタイヤを選ぶようにしましょう。タイヤ専門店・タイヤ流通センターで取り扱うオールシーズンタイヤは、すべてスノーフレークマーク付きです。

性能をしっかり比較しよう

オールシーズンタイヤで比較したい性能は、5つです。

性能 解説
耐摩耗性 路面との摩擦に耐える性能。タイヤの寿命にかかわる
ドライ性能 乾いた路面をグリップする力
ウェット性能 濡れた路面をグリップする力
静粛性 走行中の騒音を軽減する性能
低燃費性能 燃費良く走行する性能

オールシーズンタイヤは、夏タイヤより柔らかなゴムでできています。路面をグリップする力が強い反面、接地面が大きくなりやすく、摩耗しやすいという特徴があります。
だからこそ、耐摩耗性ができるだけ高いタイヤをえらびましょう。

また、接地面の大きさのために、タイヤが路面から受ける抵抗も大きくなります。抵抗が大きいと走行音が気になったり、燃費が悪くなったりします。
オールシーズンタイヤを選ぶ際は、静粛性や低燃費性能にも注目してみてください。

タイヤサイズは、いま履いているものと同サイズを選ぶ

オールシーズンタイヤのサイズは、いま履いているタイヤと同サイズを選びます。タイヤサイズは、タイヤのサイドウォール(側面)に刻印されています。

たとえば、「175/65R14 82S」と刻印されているタイヤのサイズは、以下の通りです。

  • タイヤ幅:175mm
  • 扁平率(断面の高さ):65mm
  • インチ」:14

後半の「82S」は、規定の条件下でタイヤ1本が支えられる荷重を示します。一般の方は、無視して問題ありません。

 

オールシーズンタイヤならタイヤ流通センターにご相談ください

 

タイヤ流通センターは、全国に180店以上を展開するタイヤの専門店です。

専門店ならではの品ぞろえと、各メーカーのタイヤに詳しいスタッフが常駐しており、どのような相談も親身に対応します。
国内有名メーカーのタイヤも、コスパに優れたアジアンタイヤも、こだわりのタイヤも、なんでもお問い合わせください。

オールシーズンタイヤは、以下の4メーカーを取り扱い中!

  • DUNLOP
  • GOODYEAR
  • KENDA
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まとめ

オールシーズンタイヤが走行できる冬の路面は、軽度な積雪とシャーベット状です。凍った路面やアイスバーンになった道路を走る際は、スタッドレスタイヤをおすすめします。

あまり雪が降らず、わざわざスタッドレスタイヤに交換するほどではない…、そんな地域の方にオールシーズンタイヤはおすすめ。欧米では一般的に使われており、品質や安全性も担保されています。

オールシーズンタイヤは、冬の路面走行の品質を保証する「スノーフレークマーク」付きが安心です。タイヤ流通センターで、愛車に合うオールシーズンタイヤを探してみてはいかがでしょうか。

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